09年12月12日に書いて、同日の受付日付印の押された手紙が、名古屋から送られて来た。差出人は勅使河原秀次さん。中には、写真が12枚。10月14日、11月10日、12月9日の日付入りで、彼が、開運橋のジョニーへ来た時に撮影されたものであった。
更に、自宅で写したという、彼の愛車・トヨタのアルテッツア(現在生産中止)の写真。そのナンバー・プレートが何と、は(ハーモニー)の12-12。しかも撮影の月日までが、09年12月12日という念の入れ様であった。
手紙には「今日は12月12日。ご結婚記念日、誠におめでとうございます。12月12日は、穐吉敏子さん。そしてフランク・シナトラの誕生日でもあり、その記念日にナンバー・プレートを写した写真を同封しました」という内容。
彼、勅使河原さんは僕と同じ47年生まれ。子供の頃から歌が好きで、高校の英語クラブ時代に聴いたシナトラに魅され、以来、シナトラが唄った歌の追っかけをやり、歌手もどきの生活。ジョニーでも、来店のたびに、バンドの人達にお願いして、シナトラのナンバーを、味わい深く唄った。話を聞けば、彼の4つ違いの兄、勅使河原貞昭さんは、日本最高のジャズ・コーラス・グループ「タイム・ファイブ」のリーダーとのこと。
タイム・ファイブは、すでに結成40年のキャリア。しかもメンバーチェンジを一度もしないで来た、不動のオリジナル5人組。彼らがコーラス・ナンバー・ワンの地位を確立したのは、結成20年目の88年。ジャズ・ワールド紙が主催する、日本ジャズ・ヴォーカル大賞に輝き、(僕もその授賞式に出席していた思い出が甦る)その年のNHK紅白歌合戦にも出演した。
勅使河原秀次さんは言う「今年はトラ年。年(歳)にトラわれず、過去にもトラわれず、トライ(チャレンジ)する」。そう、その三つを実践し、60余年間もジャズ界の頂点に生きる、我らが穐吉敏子さん。今年は彼女の娘「マンデイ満ちる」さんにも幸運。20年振りの満月だった元旦。しかもトラのような半影月蝕。今年は最高の2010点年(念)。