オール・アバウト・ジャズ<14>2009.4.20.盛岡タイムス

 09年4月6日、ニューヨークの穐吉敏子さんから一通のエアー・メール便が届いた。中に入っていたのは、NEW YORK ALL ABOUT JAZZという、タブロイド版のジャズ新聞、09年4月号、№84。開いてビックリ、何と第1面全部を使った写真の顔は、TOSHIKO AKIYOSHI、その人でした。FINE WINEと題された記事は、ジャズ新聞の9ページ目を全面使用されて書かれており、生い立ちから、最近のピアノ演奏の評価までくわしく伝えられている。

  特にも07年のNEA JAZZ MASTER AWARDのこと。23歳でオスカー・ピーターソンに認められたこと。日本人初のバークリー音楽院留学のこと。72年からのビッグバンドのこと、99年モンタレージャズ祭委嘱作のデュークエリントン組曲のこと。00年のワシントン・ケネディセンターにソロで出演したこと。月曜夜、ニューヨークのジャズクラブに出演していたこと。オーケストラのさよならコンサートをカーネギーホールで開いたこと。

  さらにソロ演奏に再チャレンジしていること。10人のピアニストによる百本のゴールドフィンガー・ツアーのこと、そして最近のソロやトリオ、カルテットなどのスモールグループの演奏のこと。年代もののおいしいワインの4千本ストックのこと。アメリカで発売になったレコード、CDなどの代表作リストなどなどで、その記事を書いた人の名はぼくと同じ「KEN」DRYDENという人だ。

  そういえば、穐吉敏子さんが、ニューヨークから2年前に送ってくれたもう一つのものを思い出しました。それは、ア・トリビュート・トウ・アジアン・アメリカン・カレンダー・2007バージョンでアジア系アメリカ人をたたえる目的のもの。韓国語、中国語、ベトナム語などで表示されて「5月」に登場、ニューヨークのポスト・リバティ・メダルを受賞した、唯一の日系アメリカ人との紹介でした。