世界ジャズ・フェスティバル<54>2010.1.25.盛岡タイムス

 Aグループ「モダン」Bグループ「デキシー&スイング」Cグループ「ポピュラー」として、著名なジャズ・プレイヤーを日本に招聘し、東京、名古屋、大阪、京都、札幌で、それぞれのグループが同じ日に、別会場の別都市で演奏するという、第一回「世界ジャズ・フェスティバル」が行われたのは、64年(7月10日から16日まで)。

 そのAグループは「マイルス・ディビス・クインテット」「J・J・ジョンソン・オール・スターズ」「カーメン・マクレー&ハー・トリオ」に日本側からの特別出演者として「トシコ・マリアーノ(穐吉敏子)・チャーリー・マリアーノ」夫妻。それに「松本英彦」。という布陣だった。

 当時の駐日米国大使だった、ライシャワー氏は「日米の文化交流に多大な貢献を成し、フェスティバル開催の主目的、即ち音楽芸術としてのジャズの真の研究が、アイディアに富む、主催者と参加する著名な各々のプレイヤーによって達成されるものと信じております」のコメントをフェスのパンフに寄せている。

 イギリス生まれでアメリカに定住する有名なジャズ評論家で、レコードやコンサートプロデユーサーとしても名を馳せた、レナード・フェザー氏がフェスの終わった深夜から朝にかけて、TBSホールで「トシコ&モダン・ジャズ」というアルバムをレコーディングするという形でそれは果たされた。

 穐吉敏子(ピアノ)・J・J・ジョンソングループのポール・チェンバース(ベース)・ジミー・コブ(ドラムス)のトリオに海老原啓一郎が指揮する、松本英彦・宮沢昭(テナー・サックス)を頭とする、日本ジャズ・オール・スターズが共演したもので、アメリカの超一流のリズム隊を加えての、日本ジャズ史上、空前ともいえる豪華メンバーでの録音。

 この音源が10年1月、昭和アーカイブス・ジャズシリーズとして、CDに復刻され再発。

スイング・ジャーナル誌は、10年2月号にて64年の世界ジャズフェスでJ・J・ジョンソンと共演している穐吉敏子の、強烈なステージ写真を綴じ込み付録とした。