クロウする?アマとの共演<71>2010.5.24.盛岡タイムス

 来る10年5月29日・東京中野ゼロホールというコンサート会場で、穐吉敏子さんは、二つのアマチュアバンド「アートクロウ・ジャズアンサンブル」と「アートオール・ジャズオーケストラ」と共演する。

 アンサンブルは長崎、オーケストラは東京で編成されたバンド。リーダーは内田真嗣さんというトランペッター。長崎出身の彼は、高校生の時、穐吉さんのジャズに出会って以来、ずっと彼女の音楽を追い求め、社会人となってからは、アマチュア・ビックバンドを結成して、穐吉敏子の楽曲のみを演奏する、いわゆる、穐吉敏子ジャズオーケストラの、コピーバンドを、20年間も続けて来た人なのです。

 いつかは、穐吉さんと共演してみたい!という夢は、僕も見聞して来た08年11月3日(月)の、長崎ブリックホールでの、アートクロウ・ジャズアンサンブルとの感動的な共演でした。そしてその興奮さめやらぬ翌12月28日。バンドの主要メンバー6名は、NYのマンハッタンにある穐吉さん宅に、お礼と次回予約の為に伺っていた。その事を知ったのは、同日に穐吉さんから僕に届けたれた「今日は長崎で一緒に演奏したバンドの中の6人が家に来ます」とのFAXでした。

 その一ヶ月後09年1月31日のFAXでは「もう来年になってしまいましたが、長崎で共演した、あのアマチュアバンドとの共演を約束(10年5月29日)したので、そのためのバックアップデイトを取っています」とのFAXでした。(共演しに日本へ行くためのファースト・クラスの旅費、その他を軽減させる為に、自分でソロの仕事を取っているのでした)

 共演するアマバンのフトコロを心配し、自らその軽減策をとってあげる行動(ソロライブ)を起こして臨む、そして、その事を「テルイさんはスキップして南の方、北はここと、あそこと(僕が関わらないとこだけ)にしてます」と、僕にまで気を使い、しっかりと断って自分で仕事を取り29日に臨む様子の手紙。僕は本当に頭が下がる思いでした。

5月29日約束の日、約束の地に僕は女房とHopeガール、友人達を連れて行きます。