うれしい電話<4>2009.2.10.盛岡タイムス

 穐吉敏子さんが’08年7月の東日本演奏ツアーのために、ポールギル(ベース奏者)とマークテイラー(ドラム奏者)の2人とともに、ニューヨークから成田に到着した日の夜。僕と女房小春と2人で、穐吉さんが東京での常宿にしている品川パシフィックホテルにて、美しくライトアップされた日本庭園を眺めながら、穐吉さんにディナーをごちそうになっていたとき「今度、NHKの食彩浪漫という番組に出ることになりました。ピアノやジャズに関係ない番組に出るのは気が楽ね」アッハッハと笑いながら話してくれました。

 食彩浪漫は、NHK総合テレビで土曜の午前9時30分から50分までの20分間の放送。その時間といえば、僕たちにとっては真夜中であるため、週遅れの木曜午前3時10分からのを見られるかなと思っていたら、放送日の11月8日の朝、枕元の電話子機ベルが鳴った。「川村です!穐吉さんがNHKに出てますよ」「あ、そうだった、ありがとう」テレビをリモコンで付ける小春。出てます出てます。するともう一度電話「坂本です!穐吉さんが食彩浪漫に出てますよ」ありがとうございます。今見てました。

 こういう電話は、本当にありがたいしうれしい。穐吉さんのニュースはジョニーが喜ぶ!は本当なのです。後日、店に村井洋介さんという盛岡出身で、東京でジャズドラマーとして活躍している彼から「穐吉さんの食彩浪漫見ましたか?」と電話があった。録画しておいたので、もし録ってなかったらDVDを送りますとのこと。間もなくそれは郵便で届けられました。

 穐吉さんの昔の朝日ソノラマもプレゼントしてくれた冨田さんもまた、食彩浪漫と、’07年1月にBSで放送になった「穐吉敏子デビュー60周年コンサート」を1枚のDVDに収めて持参してくれた。60周年コンサートは、サントリーホールまで出かけて聴きに行き、声を張り上げてCD売りの手伝いもした思い出の日の映像で、二重のうれしさでした。